新潟県長岡市にある「寺泊(てらどまり)水族博物館」。
日本海に突き出たような外観が特徴的な、90年以上の歴史を誇る水族館です。地元で長く愛されてきたこの市立水族館で、今、ある「お土産」が全国から注目を集めています。

それは、つぶらな瞳が愛らしいクマノミやタコ、カメ、そしてペンギンの赤ちゃんたちのぬいぐるみです。驚くべきことに、これらはすべて職員さんたちの「手編み」で作られたぬいぐるみなのです。
「予算不足」を救ったのは、一人の職員の特技
なぜ、プロのメーカー品ではなく手作りなのか。広報担当の江部美郷さんに話を伺うと、そこには切実かつ温かい舞台裏がありました。
江部さん:「恥ずかしながら、市営ということもあり予算が限られていて、なかなかオリジナルのグッズを作ることができなかったんです。でも、せっかく来てくださった皆さんに、何か楽しんでいただけるお土産を準備したいという思いはずっとありました」
そんな折、一人の職員が手芸を得意としていたことから「自分たちで海の生き物を編んでみてはどうか」という案が浮上。そこからほかの3人の職員も加わり、仕事の合間を縫って一生懸命に編み物の練習を重ねたといいます。
ガチャガチャの中に詰まった「愛情」
現在は、江部さんを含む計4名の制作チームが、一つひとつ心を込めて編み上げています。
こうして誕生したぬいぐるみたちは、館内のガチャガチャにて1つ300円で販売されています。一つひとつ丁寧に編み込まれたぬいぐるみには、既製品にはない唯一無二の表情と温かみがあります。

江部さんによれば、カプセルの中にどんな種類のぬいぐるみがいるかは、その時期によって異なるそう。手作りゆえに大量生産はできませんが、その分、どの子に出会えるかという一期一会の楽しみがあります。
【注目イベント】マゼランペンギンの愛称を募集中!
現在、寺泊水族博物館ではさらに心温まる企画が進行中です。2025年に生まれたばかりのマゼランペンギン3羽の愛称を3月1日(日)まで募集しています。
応募方法は、館内に設置された応募箱へ投函、愛称が決まったら3月下旬に公式SNSおよび館内掲示にて発表予定ということです。
立ち寄りスポットにも注目!
ところで寺泊とは、どんなところなのでしょうか。江部さんにおすすめを聞いてみると、寺泊水族博物館から車で5分のところにある「魚の市場通り」だと教えてもらいました。
地元では〝魚のアメ横〟と呼ばれているところで、近くの港で水揚げされた新鮮な海産物が手ごろな価格で並んでいるそうです。

新作も続々!会いに行ける「温もり」
職員のみなさんが手作りしているぬいぐるみ、今後も新しい仲間(新作)が登場する予定とのこと。
「予算がないから」と諦めるのではなく、「どうすれば喜んでもらえるか」を考え抜いた職員さんたちの手から生まれる小さな生き物たち。ぜひ寺泊に行った際は、カプセルの中に詰まった「世界に一つだけの温もり」を探してみてください。
ライターコメント
このかわいいぬいぐるみが職員さんの手で編まれていると知り、胸が熱くなりました。試行錯誤を重ねて練習されたという背景を知ると、300円という価格以上の重みと温もりを感じます。次はどんな海の仲間がカプセルの中から顔を出してくれるのか。新作の登場を、私もファンの一人として心待ちにしています。
<ライタープロフィル>ゆんち
旅、食、釣りが好きな脱力系ライターです。田舎の町が好きで、旅先では温泉に入ったりおいしいものを食べたり、ぼーっと海を眺めたりして過ごしています。長年、取材の傍ら飲んで旅して釣りをして…という日々を過ごしていましたが、2人の子供を出産後、教育や健康、ライフハックにも目覚め、現在は期間限定で禁酒中。「趣味を仕事に!」をモットーに、新商品や旅行、ファッション、グルメなど、気になったことを記事にしていきます。












