砂切子の製造販売などを手掛けるグラス・ラボ(東京都江東区)は10日、椎名切子(しいなきりこ)の新シリーズ「en」を立ち上げ、ブランドサイトを開設したことを発表しました。あわせて、江東区の工場内の一角に新シリーズも含むショールームを4月にオープンするとしています。
切子を含む伝統工芸品は、長く使えることから贈り物にもよく選ばれる一品です。
その中でも今回のシリーズは「贈り物」にフォーカスしたシリーズだということです。

椎名切子は「江戸切子」のブランド名
今回新シリーズを発表した椎名切子ですが、元々はグラス・ラボが持つ伝統工芸品である「江戸切子」のブランド名の一つです。
江戸切子協会組合のホームページによると、江戸切子の始まりは、1834年(天保5年)に、江戸大伝馬町のビードロ屋加賀屋久兵衛が金剛砂を用いてガラスの表面に彫刻したのが初めてと伝えられています。
1873年(明治6年)、品川興業社硝子製造所が開設され、1881年(明治14年)には切子指導者として英国人エマニュエル・ホープトマンを招き、十数名の日本人がその指導を受け、現代に伝わる江戸切子の伝統的ガラス工芸技法が確立されました。
この頃からカット技術の進歩とガラス器の普及により切子が盛んに作られるようになり、江戸切子は1985年(昭和60年)に東京都の伝統工芸品産業に、2002年(平成14年)には国の伝統的工芸品にも指定されています。
各地で見られる伝統工芸品
青森県の津軽塗、石川県の加賀友禅、神奈川県の箱根寄木細工、滋賀県の信楽焼、沖縄県の琉球絣(かすり)と、日本の伝統工芸品は挙げればきりがないほど、日本各地、それぞれの地域で見られます。
脈々と受け継がれてきたその技術と文化は決して絶やすことなく、次代へと繋いでいきたいものですね。
グラス・ラボ ブランドサイト:https://en.glass-labo.com/