『今半』と聞くと、甘辛い割り下でいただく「すき焼き」を思い浮かべる方が多いですよね。明治から続く老舗の味としておなじみですが、実は代々木にある『代々木 今半』では、すき焼きのイメージを良い意味でガラリと覆す、最高に楽しいしゃぶしゃぶがいただけるんです。
場所は代々木駅から歩いて5分ほど。賑やかな大通りから一本入った落ち着いたエリアで、大きな提灯が目印。階段をトントンと降りていくと、地下に隠れ家のような空間が待っています。

居心地のいい地下の空間と、真鍮のお鍋
店内はゆったり座れるテーブル席が32席。明るすぎない間接照明と木の温もりがあって、肩の力を抜いてくつろげる雰囲気がとても魅力的です。
テーブルには、ピカピカに磨かれた真鍮のお鍋がすでにセットされていました。老舗ならではの凛とした佇まいに、思わずワクワクしてしまいます。
8種類の塩で楽しむ牛タン
いよいよメーンのお肉が登場します。トップバッターは、淡いピンク色が美しい和牛タンしゃぶ。大皿の真ん中には、みずみずしい豆苗がこんもりと盛られています。

ここで驚くのが、卓上にずらりと並ぶ調味料。なんとレモン、柚子、ニンニク、バジル、チリペッパー、黒胡椒、黒ごま、梅の8種類の特製塩で楽しむスタイルなんです!タレではなく、個性豊かなお塩でお肉の味を引き出すなんて、ワクワクしちゃいますよね。
お出汁の中で牛タンをさっとくぐらせ、軽く湯通ししてシャキシャキ感を残した豆苗をくるっと巻いていただきます。まずは柚子塩をちょこんとつけて一口。ニンニク塩でパンチを効かせたり、梅塩でキリッと味わったり、一切れごとに新しい発見があって全然食べ飽きません。
続いてのお肉は特選黒豚。きれいな薄ピンク色で、赤身と脂身のバランスがばっちりです。ほどよい厚みがあって美味しそう!

こちらは自家製ポン酢でいただきます。火を通すことで余分な脂が落ち、ふっくら仕上がった豚肉に、ツンとしたカドのないまろやかなポン酢がたっぷり絡みます。豚肉のしっかりした甘みとポン酢のさっぱり感が絶妙で、箸がどんどん進みます。
そしてお肉のラストは、綺麗なサシが入った霜降りA4和牛ロース。お鍋でサッと2、3度くぐらせて超レアに仕上げ、ゴマダレへ。
口に運んだ瞬間、熱でほどけた上質な脂がふわっととろけていきます。濃厚で香ばしいゴマダレがお肉の芳醇な甘みをしっかり受け止めてくれて、脂っぽさを感じさせないキレの良さ。まさに至福のひと口でした。

2つの味を楽しむ贅沢〆ラーメン
お肉と野菜を存分に楽しんだ後、このお店ならではのクライマックスが訪れます。それは、お肉のエキスがたっぷり溶け出したスープと、手元に残った2つのつけダレを使って仕上げる2種類の特製〆ラーメンです!
まずゴマダレの器には、甘辛い肉味噌と肉そぼろを加えて熱々スープを注ぎ、即席の「担々麺」に。ゴマのコクにピリッとしたアクセントが加わって、専門店顔負けの本格的な味わいです。
そしてポン酢の器には、スープをそのまま注いで透き通るような「塩ラーメン」に仕上げます。凝縮されたお肉の旨みの中に、ポン酢の爽やかな酸味がほんのり効いて、驚くほど上品でほっとする味。同じお鍋の出汁から生まれたとは思えない2つの味わいを交互にすすれるなんて、本当に贅沢ですよね。

確かな目利きと遊び心
すき焼きの老舗という揺るぎない看板を背負いながらも、ここまで自由でワクワクする工夫を散りばめているのが『代々木 今半』のすごさです。
8種の塩で肉の表情を変えたり、食感の楽しい豆苗を合わせたり、最後のタレまで余すことなく楽しませてくれたり。その根底には、上質なお肉の魅力を知り尽くした職人技と、「お客さんに思いっきり楽しんでほしい!」という温かいもてなしの心を感じました。

老舗ならではの確かなクオリティと、他にはない遊び心。しゃぶしゃぶの新しい楽しさに出会いたい日に、ぜひ訪れてみてほしいおすすめの一軒です。ごちそうさまでした!
年間600軒飲み歩くハツ「一度は訪れたい名店」(#154)
| 住所 | 東京都渋谷区代々木1-45-4 代々木山陽ビル B1F |
|---|---|
| 営業時間 | 【月〜土】17:30 – 21:30 【日・祝】17:30 – 21:00 |
| リンク | 食べログを見る → |
| 肩書き | グルメハンター / 東京サロン主宰 |
|---|---|
| 実績 | SNS総フォロワー23万人超。本当に美味しい店を厳選紹介。 |
| テーマ | グルメは最高のコミュニケーション |
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