6月23日～30日|O型は太陽が眩しかったから吉!|今週の血液型×タロットでととのい運勢占い

アルベール・カミュの『異邦人』において、主人公ムルソーは、母の死にも、恋人の愛にも、世間の感情にも無関心な「異邦人」として描かれています。

その彼が、衝動的に人を殺してしまった動機として述べるのが、「太陽が眩しかったから」。

直訳すると、「太陽のせい」だという、この台詞。

まるで感情や理性とは無縁の物理的・感覚的な理由で、そこには、世界に対する「意味のなさ」、そして「説明不能な偶然性」が浮き彫りとなっています。

母が死んだ翌日には恋人といちゃつき、人を殺した件の裁判中でさえ、今度は傍聴席のその恋人以外の美人に目を奪われるくらい、無責任な人間なのです。

一方で、タロットの【愚者（The Fool）】は、番号で言えば「0」。
何ものにも属さず、始まりでもあり終わりでもある――そんなカードです。

崖っぷちに立ち、足元も見ずにどこかを見上げている若者。
足元の犬が、警告していることにも気がつかない。
その姿は、無知とも無垢ともとれる「自由」の象徴です。

荷物は少なく、過去にとらわれず、未来を恐れず。
彼の歩みは、常識や他者の視線からも解放された、まっさらな「生」です。

カミュはまた、『カリギュラ』の中で、「月が欲しい」という台詞を繰り返し使っています。

太陽とか月とかが大好きな天体観測少年かなと思ってしまいますが、筆者は、カミュが不条理文学の巨匠であることを踏まえて、これらは、物語内の因果から外れつつも干渉してくる”自然現象の顔をした異常気象”のような存在であり、物語(地球上)とは別の地平、つまり小説内で構築される文脈の”外側の世界”ーー別の物語のメタファーなのではないかと解釈しています。

別の物語が、今いる物語に干渉したり、終わらせたりするのです。

「妹を失い、彼女がいた場合の過去の世界を求め続ける」カリギュラには、月を欲しがらせ、
「今いる物語に飽きてしまって、これまでの文脈がどうでもよく、母や彼女や自分が置かれている状況さえうっちゃって、新たな刺激に惹かれる」ムルソーには、太陽に惑わさせたのではないかと読むことができるように思えます。

タロットの【愚者】も、異邦人のムルソーも、
「常識の外」にいて、意味を問わず、ただ歩く。

それは「無責任」や「逃避」として非難されることもありますが、一方で、そんな在り方こそが、「今を生きることの本質」なのかもしれません。

もちろん、ムルソーやカリギュラみたいにひとに迷惑をかけたり法律を破ったりしたらだめですが、今週のO型さんは、今自分が置かれている世界の外にあるような、新しい物語をスタートしてみてくださいね♪

今週も、あなたの気持ちが整う生活を応援しています♪

それでは、また来週!