北海道の釧路湿原国立公園周辺で大規模な太陽光発電所(メガソーラー)の建設が進む現状に、自然環境や動植物の生態への影響を危ぶむ声がSNSで広がっています。
アルピニストの野口健さん(52)が18日、Xを通して著名人らに連携を求める投稿は、22日午前10時時点で閲覧数が1850万を超えるなど、大きな反響を呼んでいます。
野口さんは18日、俳優・ファッションモデルの冨永愛さん(43)の「なんで貴重な生態系のある釧路湿原にメガソーラー建設しなきゃならないのか誰か教えて欲しい」という投稿にリプライし、「釧路湿原のメガソーラー計画に対し一緒にアクションを起こしませんか。一緒に釧路の現場を目にしませんか」と呼び掛けました。
さらに、「今なら辛うじて間に合うのではないかと。現場から声を上げればその声は日本中に届きます」などつづりました。この投稿には、タレントのつるの剛士さん(50)がリプライし、「是非私もお供させてください」と賛同。野口さんは「9月下旬に釧路入りを計画していますが、一緒に現場から声を上げて下されば100万馬力です」と応えました。
釧路湿原周辺のメガソーラー建設を巡っては、周辺が平坦で日照量が多いことから、太陽光パネルの設置が相次いでいますが、ラムサール条約登録湿地の釧路湿原の環境を破壊する恐れがあるとして懸念が広がっています。
SNS上の感情
北海道の釧路湿原国立公園周辺で大規模なメガソーラーの建設が進む現状に、自然環境や動植物の生態への影響を危ぶむ声がSNSで広がっているという話題に対して、SNSではコメントが相次いでいます。
emogram編集部では、この話題に対するSNS上の感情を独自に分析しました。
感情分析の結果は以下の通りです。
メガソーラー建設に対する主な「 怒り・批判」の声(65%)
「貴重な自然が残っている山や国立公園などの森林を伐採し、メガソーラーを作ることのどこがエコで地球環境に配慮していることになるのか。どう見ても自然を破壊しているとしか思えない」
「自然破壊してまでのメガソーラーは反対だ」
「メガソーラーは要らない💢‼️日本の大自然を守り抜く」
「こんな愚行を許してはならない。これを許可した者も絶対許してはならない」
「絶対に阻止しましょう!」
メガソーラー建設に対する主な「不安・懸念」の声(20%)
「メガソーラーのせいで土砂崩れ、熊出没増える、再エネ賦課金、電気代高くなる。誰得ですのん??」
「15年後に日本はメガソーラーの廃棄物まみれになる」
「このゴミはどこに捨てるの?その場に放置するの?」
「いくら設置しても電気代安くならないし、破棄にお金かかるしリサイクルもできない。そもそもデメリットの方が大きいという代物😂🤣🥲」
「湿原に太陽光パネルは適さないんじゃないかな🤔設置場所の条件を考えると設置はやめた方がお互いの為だと思いますけどね🥶」
著名人の行動に対する主な「 支持・賛同」の声(12%)
「有名人がしっかりと呼びかけてくれるのは頼りになりますね 少しでも国会議員に届いて欲しい みんなで声を大きくしていきましょう」
「大抵の人はおかしいと思っても動く術を知らないから こういう時に動ける人は素晴らしい」
「有名人にこのような活動をしていただけると本当に心強い。それが日本屈指のアルピニストであることは尚更です」
「ありがたい!皆で広めて中止させできれば撤去もしたいところ。著名人が発信してくれるのは嬉しいです」
「国民的大反対運動になってほしい。損害賠償と現場回復も一体にして」
著名人の行動に対する主な「皮肉・冷笑」の声(3%)
「嫌いな有名人ばかりだ。こんな時に首突っ込んできてイヤラシイ」
「芸能人が言えば注目する人たちはどうかと思う。たぶん普段はそんなこと考えてない人たち」
まとめ
今回の分析では、多くのコメントが自然保護の観点からメガソーラー建設に反対し、著名人の発言を支持しています。建設を「利権」や「自然破壊」と批判する怒りの声が圧倒的に多く見られます。支持意見は少数ですが、再生可能エネルギーの必要性や土地の有効活用を主張するものがあります。また、著名人の発言に疑問を呈したり、建設の背景にある問題点を冷静に分析したりするコメントも一部に見られました。
ライターコメント
国立公園でラムサール条約登録湿地でもある釧路湿原は平たんで日照量も多いエリアですが、周辺で太陽光パネルの設置が相次ぎ、希少な野生生物への影響が危惧されています。今回の分析では、筆者が事前に想定した通り、メガソーラー建設に対して強い反対意見が数多く表明されていました。こうしたSNSなどでの批判の声も踏まえて、メガソーラーの建設計画はどうなっていくのでしょうか。今後の動向に注目です。