「イグ・ノーベル賞」の受賞者が19日、発表されました。
今年もさまざまな「人々を笑わせ考えさせた研究」に賞が贈られましたが、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の研究チームが「黒牛をしま模様にするとハエが近づきにくくなる」ことを突き止め、生物学賞を受賞しました。
日本人の研究者の受賞は、2007年以来19年連続となります。
イグ・ノーベル賞?
イグ・ノーベル賞は、アメリカの数学者・編集者であるマーク・エイブラハムズが1991年、ノーベル賞のパロディーとして「人々を笑わせ考えさせた研究」に与えられる賞として創設しました。皮肉や風刺を含んだ受賞もあることから、授賞式に受賞者が現れないこともままあります。
本家のノーベル賞には部門がきっちり設定されていますが、イグ・ノーベル賞では毎年設定される「関係あるようなないような」テーマの中から、自薦他薦問わずに10部門ほどが曲折をへて選ばれます。
また授賞のスピーチは、聴衆から笑いを取った上で60秒以内に収めるという慣例が…。
60秒を過ぎると「ミス・スウィーティー・プー」と呼ばれる8歳の少女が登場し、「Please stop! I’m bored!(もうやめて!退屈なの!)」と連呼してスピーチを阻止しようとするため、受賞者が賄賂(ぬいぐるみなど)を渡してスピーチの続行を試み失敗する(まれに成功する)のが恒例だといいます。
SNSの感情
「黒牛をしま模様にするとハエが近づきにくくなる」研究がイグ・ノーベル賞に輝いたことに対し、SNS上ではコメントが相次ぎました。
emogram編集部では、この話題に対するSNS上のコメントを独自に分析しました。
分析の結果、コメントは大きく以下のように分類されました。
主な「肯定的」な声(45%)
「素晴らしいアイデア、シンプルだが効果的」
「実用性もユーモアもある研究👏✨ 和牛×シマウマ模様でノーベル賞級の発想!」
「日本、最高やな。そういうとこ!🎉🎉🎉」
「これは非常に大胆なアイデアであり、もっと推進すべきです」
主な「興味・関心」の声(30%)
「人間も縞模様の服で蚊に刺されにくいとかないかな?」
「経済的にも効果があるなら、農家にとって大きな助けになりそう」
「実際に牧場で試してみたいなぁ」
主な「疑問」の声(15%)
「牛は皮膚呼吸なんて関係ないのかな・・・と思ってみたり」
「本人(本牛)は快適なんですかね?」
主な「ユーモア」の声(10%)
「牛A『蚊取り線香欲しい』牛B『マーブル模様にして欲しい』牛C『塗装部分が蚊に刺されたよりも痒い』」
「🐄まさか迷彩を施されるとは思わなかった」
まとめ
今回の分析では、研究のユニークさを評価する意見と、人間にも応用できるかという関心が多く寄せられました。このほか「複眼だとシマシマ模様の場所にうまく着地できない」という科学的説明をするコメントも見られました。
ライターコメント
毎年なにかと話題になるイグ・ノーベル賞ですが、授賞式をよく見ると、ネタ元のノーベル賞を受賞しているその分野の権威たちが開会の際に飛ばされる紙飛行機の片づけをするなど、ユーモアのお祭りのような様相です。日本人研究者の受賞は一体いつまで続くのか、非常に楽しみですね。
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