第107回全国高校野球選手権大会第11日は16日、甲子園球場で3回戦が行われ、前回大会優勝の京都国際、同準優勝の関東第一(東東京)、山梨学院、日大三(西東京)が勝って準々決勝に進みました。
京都国際は尽誠学園(香川)に3―2で競り勝ち、関東第一は創成館(長崎)を4―1で下しました。山梨学院は岡山学芸館に14―0で大勝し、夏は初の8強入りを果たしました。日大三は高川学園(山口)に9―4で勝ち、7年ぶりの8強入りです。
19日の準々決勝は抽選で京都国際―山梨学院、関東第一―日大三の顔合わせに決まりました。
尽誠学園敗れ23年ぶり8強入りならず
16日の第3試合の京都国際ー尽誠学園では、京都国際が一回、安打2本と敵失で得た2死満塁から敵失で1点を先制。その後は追加点を奪えないまま中盤を迎え、五回には2点を奪われ逆転を許します。しかし八回2死二、三塁から小川礼斗内野手(2年)が右翼への逆転適時打を放って3-2としました。
5回4安打2失点の先発・酒谷佳紀投手(3年)の後を受けてエース・西村一毅投手(3年)が登板、4イニングを2安打無失点と相手打線を封じ込めました。

9年ぶり12度目出場の尽誠学園は、2002年以来、23年ぶりの8強入りとはなりませんでした。
「4番・投手」で先発した主将・広瀬賢汰投手(3年)は3失点完投。抜群のコントロールで七回まで京都国際打線をわずか3安打に封じました。打っては0―1の五回2死満塁で一、二塁間を抜ける一時逆転の2点打を放ち、まさに投打の活躍でチームをけん引しました。 広瀬投手は試合後、「負けたときは全責任が自分だと思ってやってきた。その責任を与えてもらっていたからここまで成長できた。この仲間たちと最後までやりきれたことがよかったです」と話しました。
関東第一は背番号「1」が投打に活躍
第4試合の関東第一-創成館では、中越との2回戦で完投した関東第一の背番号1の坂本慎太郎投手が「3番・中堅」で出場し、三回に初球を捉えて先制の2点打を放ちました。
京都国際と戦った昨夏決勝では初球の甘い球を見逃して最後の打者に。「悔しさを忘れずに、初球から振ることを意識してきた結果が出た」とうなずきました。六回からマウンドに上がると4回無失点。日大三との準々決勝に向けて「打力は相手が上だと思うので、隙を突く打撃をしていく」と意気込みました。
創成館で先発したエース森下翔太投手(3年)は9回途中11安打4失点。最速149キロを誇る直球とスライダーを軸に、窮地を招きながらも粘りの投球を見せました。1―2の九回にスクイズを決められ、98球でマウンドを降りると、甲子園は大きな拍手に包まれました。森下投手は「最後まで投げ切れなくて悔しかった。エースとしてチームを勝利に導きたかった」と汗をぬぐいながら話しました。
SNS上の感情
19日の準々決勝のカードが関東第一―日大三と東京対決に決まったことに対して、SNSではコメントが相次ぎました。
emogram編集部では、この話題に対するSNS上の感情を独自に分析しました。
感情分析の結果は以下の通りです。
主な「喜(祝福・応援)」の声(55%)
「日大三高対関東第一の試合激アツすぎる」
「東京ダービーは熱い!」
「関東第一はウチの地元の近くで練習してるから、頑張って欲しい!ファイト!」
主な「楽(笑い・面白がり)」の声(45%)
「先行の高校が『G1ファンファーレ』やってくれたら、盛り上がるかも!」
「夏の甲子園で東西の東京代表が対戦するのは15年ぶり」
「東京王者決定戦!東京対決楽しみにしています!」
まとめ
今回の分析では、関東第一が創成館に勝利してベスト8進出を決め、次は日大三と「東京ダービー」と呼ばれる東京都同士の対戦に決まったことに対して、対戦を楽しみにする声や両校を応援する声などポジティブな反応が相次いで寄せられていました。
ライターコメント
19日の準々決勝では2010年夏以来の東京勢対決となり、日大三と関東第一が対戦します。2年連続で8強進出の関東第一の石田暖瀬投手(3年)は、日大三との東京勢対決に向け「特に自分は何とも思わない。勝つだけ」と力強く言い切っています。15年ぶりとなる東京勢対決だけにSNSでは「絶対に見逃せません」「両チームの熱い戦いに期待大」「どっちも強い」といった声が寄せられています。どちらに軍配が上がるのでしょうか。筆者も楽しみにしています。
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