この、霜が降ってあって、ほどよいサイズに見える、赤肉みたいなの、おいしそう!
そう思ったみなさん。
実はこれ、たしかに食べられるのかもしれませんが、実は、2025年大阪・関西万博で展示されている岩塩なんです!
パキスタン北部の「ピンクソルト」約12トン
現在、大阪・夢洲で開催中の万博で、ちょっとした注目を集めているのが共同館「コモンズD」のパキスタンブースです。
一角には、一見すると生ハムのような、あるいは熟成肉のような赤茶色の塊がずらりと並んでいます。
手を近づけてみると、つるりとした感触と、ほんのり冷たい質感。そして何より、見た目に反して匂いがまったくありません。実はこれ「岩塩」なのです。
これらの岩塩は、パキスタン北部のケウラ塩鉱山で産出されたものです。
この鉱山は、世界でも有数の岩塩の産地として知られており、古代から人々に利用されてきました。展示されているのは、ピンク色の岩塩「ピンクソルト」約12トンで、赤みやピンク色を帯びているのは鉄分が豊富に含まれている証拠です。ライトアップされると、まるで宝石のように美しく輝きます。
SNSでの反応
この岩塩の展示方法にも工夫が凝らされており、大きな塊状の岩塩が金属の棒に串刺し状に通されており、肉のような見た目と重なって、まるで〝熟成中〟のような印象を覚えます。
SNSでも、光の加減によっては本物の肉と見間違えそうになった人から、驚きの声が上がっています。
「コモンズDの行列ができてるパキスタン。よくバスソルトで使うピンクソルトの岩塩、そのまま大量に串刺し。濃い色のは肉みたい」
「触ると冷んやり、床のタイルも砂利も全部塩!「塩の王」みたいになれるベンチがあるので是非」
「触ると冷たいし気分的に浄化される。家に塊欲しい」
「実際に触れる岩塩が圧倒的でコモンズ館の中で1番並んでた印象」
「舐めてみたかったけどそれは無理やった」
塩づくしの宇宙
パキスタンブースのテーマは「一粒の塩の中に広がる宇宙(Universe in a Grain of Salt)」です。
岩塩の展示をはじめ、ピンクソルトのロッドで囲まれた癒しの空間「ヒーリングガーデン」や、アルゴリズムに基づいたデジタルの塩の世界と直接触れ合うことができる「インタラクティブ・タッチスクリーン」など、伝統と未来が融合する不思議な空間が広がっています。
自然の要素と現代的な美学が調和した空間デザインも見どころのひとつです。
「生肉かと思ったら塩だった」——そんな驚きの体験も、万博ならではの異文化交流のひとコマです。ぜひ実際に訪れて、ご自身の目でその質感と存在感を味わってみてください。