ゆいママ『キッチンから届けるおいしさと健康』(5)

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今回は番外編です。高松市の北約4キロメートルに浮かぶ「女木島(めぎじま)」に家族で行ってきたので、その際の様子をリポートします。

〝全集中〟で楽しむ 鬼ヶ島・女木島

高松港からフェリーで20分。
あっという間なのに、着いた瞬間、いつもの生活がふっと遠のきます。

女木島。別名、鬼ヶ島(おにがしま)。
ちょっと気になるネーミングに惹かれて来てみたら、思った以上に、いい意味で裏切られました。

港には、ちょっと不思議でユーモラスなモアイ像とピアノのオブジェ。

一つ通りの奥へ足を進めると猫がごろんと昼寝をしていて、肩に入っていた力が自然と抜けます。

お昼は「鬼の台所」へ。まずは「鬼のうどん」。見た目は普通のぶっかけうどんですが、ひと口食べて「あ、これちゃんとしてるやつだ」と思いました。

コシがあってモチモチの讃岐うどんに、油揚げやちくわ、わかめでユーモアな鬼の顔を表現。透明な「いりこだし」がおいしい讃岐うどんは、絶品の一言です!

続く「女木島カレー」は、スパイスがふわっと香る、だけど優しくて懐かしい味です。パプリカの甘みをギュッと閉じ込めて、ナスがとろけ、カボチャがホクホク甘い。コーンの食感がアクセントになっていて、女木島の夏野菜がおいしかったです。

家庭的なのにどこか特別。旅先で食べるご飯って、孤独のグルメ風に言えば、こういうのがいいんだよなって思います。

午後は「鬼の洞窟」へ。外は気温34度。汗がじっとり肌にまとわりついていましたが、洞窟に入ると空気が一変。19度のひんやりした風が頬に当たり、生き返った感じがしました。

中には、地元中学生が作ったという鬼のオブジェがずらり。3000体以上あるって聞いていたのですが、確かに多かったです。怖いんだか、かわいいんだか。でも圧倒されます。全部の鬼の表情が個性豊かで、ぜひ会いに行ってじっくりみて欲しいです。

洞窟内は冷房の効いた部屋とは全然違います。自然の涼しさって、体の芯まで届いて本当に気持ちいい。

港の近くまで戻り、帰りのフェリーまで少し時間があったので、キクラゲ入りハンバーガーとクラフトコーラでひと休み。

このハンバーガー、大きなキクラゲにインパクトがあってすごく美味しかったです。

パティは肉汁たっぷり。そこにプリプリで厚みのある大迫力の女木島産キクラゲを挟み、ハンバーガーに。食感が楽しくて、噛むたびにじわっと旨みが広がります。キクラゲってミネラルや鉄分が豊富で、夏バテや貧血予防にもピッタリなので、これからの季節に最適です!

クラフトコーラは、シナモンやカルダモンといったほんのりスパイスが効いていて爽やかな味わい。炭酸がシュワっとしていて、甘いのに後味がすっきりなので、いくらでも飲めちゃいます。

身体の中から目が覚めるような感じがして、暑い中歩いて回った身体に元気が戻ってきました。

特別な観光地ってわけじゃないけど、日常を少しだけ離れたい時にちょうどいい島。自然も、食べ物も、人も、全部ちゃんとあったかい。〝全集中〟なんて言葉、普段は使わないけれど、この島では自然に口にしたくなる気がします。

(不定期連載)

【プロフィル】ゆいママ

食べることも、作ることも大好きな、管理栄養士。生活を前向きに楽しむことを大切にしている。父親が病に倒れたのを機に「予防のための食事」について学び直し、そこで得た知識を基に、インスタグラムで「多国籍料理」をテーマにしたレシピを発信中。ちょっと疲れた日も、ちょっと不安な日も、キッチンから誰かの背中をそっと押せるような、そんな料理の話題を届けていきます。

インスタグラム:yuimama_eiyourecipe

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