野球部内での暴力事案がSNSで拡散し、全国高校野球選手権大会の出場を辞退した広陵高(広島市)は21日、指導体制の変更を発表しました。中井哲之監督、長男で部長の惇一氏は退任し、野球部OBで現コーチの松本健吾氏が監督に、教員の瀧口貴夫氏が部長に就きました。
同校はまた、大会辞退後に1、2年の部員約90人を対象に実施したアンケートで暴力やいじめが確認されなかったとして、今月23日から始まる「秋季広島県大会」の地区予選に出場することも明らかにしました。
同校では今年1月に部内で暴力事案があり、3月に日本高野連から厳重注意を受けました。2023年に監督とコーチ、一部の部員から暴力などを受けたとする別の事案も元部員から訴えられ、第三者委員会を設置して事実関係を調査しています。
中井氏は1990年に就任。選抜高校野球大会で2度の優勝を誇り、数多くのプロ野球選手を輩出しました。
SNS上の感情
広陵高の中井哲之監督退任などの指導変更の発表に対して、SNSではコメントが相次ぎました。
emogram編集部では、この話題に対するSNS上の感情を独自に分析しました。
感情分析の結果は以下の通りです。
主な「怒り・批判」の声(65%)
「問題が何も解決していないのに出場予定って・・・。対戦相手のことを考えないのか?この高校、やっていることが全ておかしい」
「辞任はわかりましたが、加害者の罪は?刑事事件でしょうよ。早く被害者側が少しでも報われますように」
「1年生と2年生の部員からは暴力などの問題がないことを確認した。こんなの証言にはならない。最低だな」
「結局真実は闇に葬り去られるパターンじゃんか!これ以上大きくさせないようにアンケートなんか素直に答えるわけねぇと思うで」
「バカなのか?本当の事を言うわけねーだろ こうゆうシナリオがあったから誹謗中傷すんなって言ってたのかよ」
主な「悲しみ・懸念」の声(20%)
「被害者との示談はどうなったのでしょうか?被害者放置で大会出場は違和感があります」
「これで有耶無耶にしないでくださいね。大切なのは被害者への謝罪が、被害者が納得する形でされることですよ。青春を潰されたんだから」
「PL学園みたいに終わっちゃうのか、それとも体制改革で復活できるのか…見ものですね」
「上級生による下級生イジメ、という悪しき伝統が無くなることを願います」
「親御さんたちがお子さんたちとじっくりと話し合って、ほんとになかったのかどうかを聞いてみるべきだと思う」
主な「楽観・期待」(10%)
「大事なのはこれからですね。選手たちが安心して全力で野球できる環境になりますように⚾」
「監督交代でチームがどう立て直すか注目ですね」
「再出発の一歩ですね。選手たちが安心して野球に打ち込める環境になりますように⚾」
「監督やコーチまで暴力の疑い…。でも1・2年生には問題がないって聞いて少しホッとした。未来はまだ守れるよね」
「広陵高校応援してます^ ^」
主な「喜び・歓迎」の声(5%)
「なーんだ^^よかった」
「素晴らしい💯」
「関わらせたままで何か改善する訳無いから居なくなった方が無難だな」
まとめ
今回の分析では、広陵高の中井哲之監督退任などの指導変更の発表に対し、「怒り」が最も多く、監督交代だけでは問題解決にならないという批判や、調査の不十分さへの不満が目立ちました。また被害者への配慮や高校野球の将来を心配する声も見られました。このほか、新体制への期待や応援の声もありました。
ライターコメント
広陵高を巡っては、3月に日本高野連が厳重注意処分とした暴力事案が、全国選手権大会の開幕前からSNSで拡散。大会では1回戦を勝ち上がりましたが、SNSなどでの誹謗中傷や、同校関係者への脅迫などがあったとして、2回戦を前に出場を辞退していました。SNSでは同校が実施したというアンケート調査に対して「本当にちゃんと調査したのか疑わしい」「ホントの事なんて言うわけないやん」などの意見も多く寄せられていました。