旧暦に合わせて展示されたひな人形(2025年)

千年超の伝統を誇る京のひな人形制作過程に海外から大反響「素晴らしい伝統を映像に残してくれてありがとう」

By - emogram編集部アト
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日本の伝統工芸品を取り扱うECサイトなどを運営している水源郷(京都府京都市)。その公式ユーチューブチャンネルで1000年以上の伝統を誇る日本のひな人形の制作過程が公開され、海外から大きな反響を呼びました。

公開されているのは20分強の動画で、まず目に入るのは、人形の「目玉」部分。集合体恐怖症の方は気を付けていただいた方が良いかもしれません。

製作は分業制で行われており、まずガラスの目をカットした後、桐や杉の木を砕いた素材を型に詰めて顔の形を作ります。完成した顔には、ピンセットを使った非常に細かい作業で目をはめ込み、胡粉(ごふん)を乗せて「おきあげ」という工程で立体的な表情を作ります。その後、眉毛や口紅、歯の着色といった彩色が行われます。

次に、髪の毛は糸を伝統的な手法でアイロンがけしてまっすぐに伸ばし、頭部に一つずつ丁寧に植え付けます。髪の毛の仕上げとして、膠(にかわ)を使って頭部と型を接着し、髪を結い上げます。

最後に、手は針金を芯にして形を作り、やすりがけや爪の着色を経て、顔や着物と組み立てられ、高品質な一体の人形が完成するという一連の流れが紹介されています。

この動画は2023年に投稿されたものですが、2025年10月現在で再生回数200万回以上にのぼり、グッドボタンも3.5万回以上押されている動画となっています。

SNSの反応

日本の伝統工芸であるひな人形づくりの制作過程を描いた動画に対し、海外の人からを中心に多くのコメントが寄せられています。

emogram編集部では、この話題に対するSNS上のコメントを独自に分析しました。

分析の結果、コメントは大きく以下のように分類されました。

「感謝・尊敬」(35%)

「日本の素晴らしい技術が後世に受け継がれていくことを心から願います。職人さんの技と精神に敬意を表します」

「このような貴重な映像を見せていただきありがとうございます。伝統工芸の職人技に心から敬服します」

「素晴らしい伝統を映像に残してくれてありがとう。これからの世代にも伝えていくべき大切なものです」

「感謝・尊敬」(30%)

「一つ一つ手作業で丁寧に作られている様子に感動しました。現代でもこうして伝統が守られているのは素晴らしいです」

「繊細な作業の連続に息を飲みました。こんな美しい人形が出来上がる過程を見られて感動です」

「一つの人形を完成させるまでの工程の多さと細かさに驚きました。日本の伝統工芸の奥深さを感じます」

「文化的興味」(20%)

「ひな人形の作り方を初めて知りました。日本の文化の奥深さを改めて実感します」

「各工程の意味や歴史背景についてもっと知りたいと思いました。伝統工芸の世界は奥が深いですね」

「懐かしさ」(10%)

「祖父が人形師だったので、工房の匂いや雰囲気を思い出します。懐かしい記憶がよみがえりました」

「購入意欲」(5%)

「娘が生まれたら、ぜひこのような伝統的なひな人形を買ってあげたいと思います」

まとめ

今回の分析では、日本の伝統工芸であるひな人形づくりの制作過程を描いた動画に対し、熟練の職人たちが木彫りから塗装、着付けに至るまでの繊細な工程を手作業で行う様子やその技術に対し、感動や尊敬の念を抱く海外の人々が数多く存在したことがわかりました。

ライターコメント

伝統的な技術を紐解くと、科学的にも「理にかなっている」ことが非常に多いと聞いたことがあります。今回の動画を見ても、物凄く繊細かつ日本ならではの技術の粋が詰まった伝統工芸品が生まれる過程を筆者も初めて目の当たりにして、深い感動を覚えました。動画に寄せられた外国人のコメントを見ると、外国人の目にはさらに新鮮に映っていたようです。このような伝統を後世に伝えていくお手伝いが少しでも出来たら良いなぁと思いました。

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