我が家のこの時期の楽しみの1つは、毎年欠かさず足を運んでいた地域のお祭り。
けれど、今からちょうど4年前の夏、その楽しみがコロナ禍で途切れてしまいました。
「おうちでお祭り気分を味わえないかな?」そんな小さな問いから始まったのが、我が家のおうち夏祭りです。
いざ「おうち夏祭りをやろう!』となった時、まず始めたのは家族会議。どんなことがしたいか、どんなものを食べたいのかを、子どもも大人も一緒になって話し合うところからスタートしました。
子どもが楽しめることを考えるのはもちろん大事ですが、大人も一緒に楽しめて、家族みんなが笑顔になれることを思いつくまま紙に書き出してみました。
とにかく大切にしているのは、〝心がワクワクすること〟を思いつくままに書き出すということ。
できるかどうかは一旦置いておいて、「楽しそうだな!」「やってみたいな!」と思う事は全部紙に書いていきます。
「これは無理かも…」と思うようなことも、とりあえず書いてみる。すると不思議と、「こうしたら実現できるかも!」と、工夫やアイデアがどんどん浮かんでくるのです。
こうして計画を立てたら、いよいよ実践!
1回目のおうち夏祭りでは、牛乳パックで作った輪投げをしたり、紙コップで作ったボール当てをしたり、紐の輪っかをセロハンテープでお菓子につけたお菓子釣りをしたり…。
はじめてのお祭りの頃は息子がまだ幼稚園児だったので遊びもシンプルなものばかりでしたが、小学生になって足し算ができるようになると、ゲームも少しずつアレンジを加えるようになりました。
その頃ハマっていたポケモンをきっかけに、大好きなカイオーガをお魚釣りに見立てて裏に数字を書き、その合計が10ポイント以上で景品がもらえるルールにして…。
子どもの成長に合わせてゲームを工夫するのも、我が家ならではの楽しみ方になっていきました。
景品やご飯もできるだけ手作り、低コストで用意してきました。百均のビーズでネックレスやブレスレットを作ったり、楽しそうなおもちゃを選んで景品にしたり。
夏祭りの屋台をイメージしてご飯をパックに詰め、〝お店屋さんごっこ〟のように並べて楽しめる空間を作ったこともありました。
こうして始まったおうち夏祭りは、小さな工夫や準備の積み重ねで、数年にわたり家族の大切な思い出となってきました。
日々の暮らしの中で「これはできない」と決めつけたり、諦めたりするのではなく、「どうすればできるか」をワクワクしながら考える。
おうち夏祭りの時間はそんな工夫を重ねて形にする喜びを教えてくれた、大切な経験でした。
(不定期連載)
【プロフィル】memi
食費月2万円台でも毎日「おいしい!」と喜んでもらえる節約ワンプレートご飯を作っている3人家族の母。節約を〝我慢〟ではなく〝楽しむ工夫〟ととらえ、カフェ風の彩りあるごはんで心も満たされる食卓を日々考案、実践中。著書に『memiの1ヶ月食費2万円!節約ワンプレートごはん』をはじめとするシリーズ3冊の節約レシピ本がある。自身の経験をもとに、「今日できる小さな工夫」で節約生活を前向きに楽しむことを大切にしている。
インスタグラム:memimemi19.2.5